2008年06月20日 厚生委員会

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2008年06月20日 厚生委員会

厚生委員会についてご報告申し上げます。

精神医療センターの整備運営事業

佐藤委員

今回、報告事項となっております精神医療センター整備運営事業について、何点か伺います。 PFIの手法を使うメリットの一つとして、医療器械の購入の際、同一メーカーの医療器械を取りまとめて値引き交渉をすることで、コスト縮減ができるというメリットが挙げられます。 値引き交渉を行った結果として、都との契約金額よりも安く購入ができ、契約差金が発生することも予想されます。 契約差金が出れば、どういう会計処理になり、その利益はだれに帰属するのでしょうか。

黒田参事

PFI事業におきます契約差金についてのお尋ねでございますが、PFI事業はそもそも総価契約をとっておりまして、いわゆる一般の物品買い入れ契約とは異なっておりまして、その場合、入札のときに生じます、いわゆる契約差金とか入札差金といったものとPFI事業との差金とは、若干性格を異にするという前提がございます。 本事業におきましては、医療器械の調達に関しましては、総額、それから値引き率というものがございますが、これは若干詳しく説明させていただきますと、例えばあらかじめ価格が百円だったものを、値引き率を一〇%と設定しますと、九十円ということになるのですが、あらかじめ東京都とSPCで値引き率を一〇%ということになりますと、九十円でその物が入ることになりますと、一〇%の利益が、あらかじめといいますか、契約にのっとって東京都にも利益が確定するというような仕組みになっております。

そういった値引き率を導入しておりますこのPFIの契約の中で、実際にSPCが医療器械を購入するに当たりまして、この値引き率に基づく都との契約金額、先ほどの例ですと九十円ということなんですが、よりもさらに安く調達することができた場合には、先生から今お話がありました差額、契約差金のようなものが発生するという部分がございます。この差額は、契約差金というべきものは、基本的にはSPCの、例えば営業努力ですとか、価格交渉の成果として生じるものということでございます。

ご質問のございました契約差金の会計処理、それから、それはだれに帰属するかというところでございますが、この差額、契約差金につきましては、医療器械に関しましては、この医療器械というのが技術が非常に日進月歩しておりまして、都はもとより、SPCですら、当初想定していなかったほどの大きな差額、例えば百円の価格が九十円という割引率だったのが、普通はないのかもしれないけれども、例えば四十円とか五十円になってしまったと、そういう想定できなかったような大きな差額が生じる場合もありますことから、このような場合の取り扱いということも含めまして、今後、都とSPCの協議の中できちんと定めてまいる、そういうことになってございます。

佐藤委員

ケース・バイ・ケースで差金がだれのものになるのか決めるということでしたら、都民の利益にかかわる事柄でもありますから、どういった内容の差金が生じて、どのような理由で、どういう分配を都とSPCの間で行ったか、差金について詳細な記録を残していただき、検証を行っていただきたいと思います。 続いて伺いますが、差金の分配方法はSPCの構成メンバーが決めるものなのでしょうか。

黒田参事

契約におきます差額、差金の分配方法についてでございますが、先ほどもご説明させていただきましたが、差額が生じた場合は都とSPCで協議させていただく、その上で決めるということなんですけれども、その結果として、仮にSPCに帰属する利益が生じた場合でございますが、PFI事業は総価の中で包括的に契約しているという性格もございますので、仮に生じた利益について、SPCは、例えば同じPFI事業における施設整備ですとか、運営だとか、その他の調達などに活用することもできますし、また、SPCとして、いわゆる内部留保をすることもできますし、配当することなども考えられます。 この具体的な分配方法につきましては、SPCが会社法などの関連法令等に基づき決定することとなっております。

佐藤委員

今お話しをいただいたように、契約差金が帰属する割合というものは、事例によって異なるのでしょうが、契約差金がSPCのものになるということになれば、SPCはコストをできるだけ抑えようというインセンティブが働きます。 今回のようにPFIの手法を用いた場合、入札を用いることなく、SPCが医療器械の調達を行っています。医療器械の調達を行う際、コストを抑えればSPCの利益はふえます。しかし、医療サービスの水準を維持するためには、性能を重視した調達も必要です。 医療器械の調達について、サービス水準を維持するため、どのように取り組まれているのか伺います。

黒田参事

医療器械の調達におきますサービス水準を維持することについてでございますが、医療器械の調達に当たりましては、都がその性能を十分に調査いたしまして、病院に設けました機種の選定に係る委員会で、みずから選定することによりまして、必要な性能水準を確実に確保していくこととしております。

佐藤委員

医療器械の調達に限らず、都とSPCとの契約を見ると、先ほど伺いましたように、コストを抑えればSPCの利益になりますから、コストを抑えようとするインセンティブが働くわけです。 一方、SPCにとってサービスをよくした場合の動機づけは何かあるのでしょうか。病院の収入がふえたとしても、都の収入に入り、SPCの利益がふえるわけではありません。 SPCに高いサービス水準を維持させるような動機づけはどう考えられているのでしょうか。

黒田参事

SPCに対しまして高いサービス水準を維持させるような動機づけについてのご質問でございますが、SPCの業務は、医療周辺業務や経営支援業務に限られておりまして、例えば患者数が増加した、そういったことに伴いまして、病院の収入が増加した場合でありましても、SPCの直接の収益には反映しないという仕組みになっております。 しかしながら、例えばでございますが、実際に患者数が増加した場合に、いわゆる反射的利益というものとしまして、例えばSPCが運営しております食堂とか売店といいました病院の施設の利用者がふえることに起因しまして、その結果としてSPCの利益が増加するということが見込まれますことから、間接的にはSPCのインセンティブになるものと考えております。

一方、SPCが業務要求水準を逆に満たさない場合というのが想定されますが、都はSPCに対して業務改善報告を求めましたり、また、支払い留保、減額等を行うことによりまして、指導監督することになります。このこともございまして、SPCはサービス水準維持に努めていくものと考えております。

佐藤委員

契約しているサービス水準を維持できなければ、罰則を与えるということはわかりました。また、SPCにとって間接的なインセンティブがあるということもわかりました。 ただ、コストを安くすればSPCの利益はふえますが、サービス水準の低下を引き起こします。つまり、SPCの利益を高くしようとするインセンティブと、サービス水準を維持しようとするインセンティブは相反してしまいます。SPCも契約に基づいて利潤を得る経済活動をするわけですから、利潤を最大化するためには、経済合理性から考えても、罰則を受けるぎりぎりのところまでコスト削減を行おうとするのではないでしょうか。

都が、契約に基づく罰則によってサービス水準を維持しようとしても、それはサービスの下限を食いとめるものでしかなく、サービスをよりよく高めようという動機づけにはなりません。 病院経営というものはサービス産業であり、よりよいサービスを追求していかなければなりません。かといって、SPCに対して金銭的なインセンティブを与えてしまえば、PFIを利用して経費縮減を図るという目的が達成されなくなってしまいます。 これから契約書を交わすわけですが、SPCが自発的にサービスを高めていくよう動機づけするためにも、局としても、いま一度契約のあり方を考慮されるべきではないでしょうか。

黒田参事

SPCが自発的にサービスを高めていくということについてのご質問でございますが、SPCがサービスを高めていくためには、先ほどもご説明させていただきましたが、経済的なインセンティブのほかにも、SPCの社員や、また、協力企業の社員がみずから進んで本事業に参画して、サービスのレベルをみずから高めていくといった仕組みを取り入れていくことが重要となると考えております。 このため、本事業では、これらの社員の質を確保することをSPCの統括マネジメント業務に位置づけているところでございまして、今回の事業の落札者でございます日揮株式会社のグループの提案によりますと、SPC社員や協力企業社員にモチベーションを向上させる取り組みといたしまして、社員教育、それから研修の実施、さらには業務改善を行った企業の事例報告会の開催、成果を上げた職員に対する待遇の改善、評価、顕彰などを行う、こういうふうになってございまして、今後、これらの取り組みにつきまして協議していくこととしているところでございます。

佐藤委員

SPCがサービス向上の取り組みを行っているということは、よくわかりました。 従業員教育などを重視されるということは、大切なことだと思います。しかしながら、従業員教育は、SPC社内で取り組む一つの要素でしかすぎません。私が申し上げているのは、サービスを提供するためにSPCがどの程度経費を使うのか。そして、PFIの目的である経費縮減とサービス向上の二つの目的を同時に達成できるのかどうかという疑問を持っているのです。

先ほども申し上げたように、SPCはコストを下げようと考えますので、これから契約を交わすに際して、サービスの低下を引き起こさないためにも、しっかりとした監視体制をつくることが必要です。 PFIの入札自体は、入札監視委員会の対象となっておりますが、SPCの事業内容は内部監査の対象にはなっておりません。しっかりとしたチェック体制を整備するべきと考えますが、どのようにして費用や運営の事後検証を行うのか、見解を伺います。

黒田参事

PFIにおきます費用や運営の事後検証についてでございますが、運営に関しましての検証につきましては、SPCは業務要求水準の達成の有無につきまして、協力企業の業務をみずからモニタリングいたしまして、提供されるサービスの内容を確認する仕組みを構築の上、協力企業を指導監督いたします。 東京都は、SPCが行うモニタリングと並行いたしまして、病院職員による実査、また、モニタリング結果の検討を行いまして、SPCが提供した個別業務の実施状況について監督いたします。

SPCへの費用の検証につきましては、都からSPCに対して行った支出行為も、通常の契約と同様、監査の対象となっておりまして、チェックを受けることとなります。 また、このSPCに対する支出行為でございますが、予算、決算の審議によりまして、都議会のチェックをいただいておるところでございます。

佐藤委員

現在、局では、入札案件については、入札経過調書を公開しております。 また、予定価格が二億円以上の入札についてはWTO案件でもあります。まとめて一括で入札をすることで、個別内容のチェックができないということでは問題があります。 建設が終わった後に、個別の契約案件についても、ホームページなどにおいて契約金額を公開するべきと考えますが、見解を伺います。

黒田参事

契約金額に対するチェックとその公表についてでございますが、改めて申し上げますと、病院会計は診療報酬による収入を基礎として成り立っておりますが、このうち行政的な医療につきましては、一般会計からの繰入金により運営している部分もございます。そうしたこともございまして、SPCに対する支払いのチェックは当然行うことになります。  その結果を個別に公表するかどうかということにつきましては、SPCの今後の戦略や協力企業との交渉への影響も考慮することが必要でございまして、その都度慎重に判断していくものでございます。

佐藤委員

先ほど申し上げた契約差金の把握をするためには、契約内容の検証が欠かせません。都の事業として実施する以上、都にはどのような契約をしたのか説明する義務があります。契約の一つ一つは情報開示の対象でもあり、公開をしていくべきと考えております。 都が、PFIの手法をとることで情報開示をすることが難しいというのであれば、PFIという手法を使うことが適当であるのかどうか、いま一度考え直す必要があると私は思います。         

個別の契約案件についても、積極的に公開に向けて取り組んでいただくようお願いをいたしまして、私の質問を終わります。